ナミュールの歩み

1824年ニコラ・ナミュール誕生

ナミュールの創始者であるニコラ・ナミュールは、1824年ルクセンブルクに16人兄弟の15番目として生まれました。

ニコラ・ナミュール

1851年新天地を求め、アメリカへ

二十歳から菓子職人としてフランスで修行を積んだニコラは、1851年、新天地を求めニューヨークへ船で渡ります。
そして30歳のときに、カリフォルニアのサクラメントにはじめて自身の店を開きました。ニコラの手づくりお菓子はたちまち評判を呼び、店は成功を収めます。
ところがその7年後アメリカでは南北戦争が始まってしまいます。
ニコラはアメリカを離れ、妻のキャサリンを伴って生まれ育ったルクセンブルクに帰国することを決意しました。

サクラメントの店舗

1863年ナミュール初代店が開店

1863年3月23日、ルクセンブルクのマメ通りに今日のナミュールの第1号店であるメゾン・ナミュールが誕生しました。
ニコラが生まれ育ったルクセンブルクの地をあとにしてから、実に20年後のことでした。
この店はナミュールの初代店であるとともに、ルクセンブルクに初めてできたパティスリでもありました。

1870年ルクセンブルク初のサロン・ドゥ・テ

メゾン・ナミュールの好調を受け、1870年には国内初のサロン・ドゥ・テを併設します。
人々が美味しいお菓子とお茶を楽しむ……今では世界中でありふれた光景ですが、この幸福なひとときをルクセンブルクにもたらしたのは、ニコラ・ナミュールだったのです。

1904年ルクセンブルク大公宮御用達の菓子店に

ニコラの息子ジョルジュ・ナミュールが二代目オーナーとなります。ジョルジュはルクセンブルク市の大通りに店を移しました。
さらにこの年、ナミュールはルクセンブルク大公宮御用達に認定され、以来これまで宮廷商人としてその地位を不動のものとしてきました。

1830年-1940年代ナミュールとシュプルングリの友情

三代目を継いだジョルジュ・パケは、一族の中でも特に才能に恵まれたショコラティエでした。彼がスイス・チューリッヒで学んだ伝統的なチョコレートの製造技術は、100を越えるレシピとなって、歴代の職人たちの手により今日まで大切に守られ続けています。
修行時代には、スイスの名門シュプルングリ社のシュプルングリ氏と出会い友情を築きます。二人の関係は世代を越えて受け継がれ、シュプルングリとナミュールは現在でも技術交流を続けています。

ジョルジュ・パケ

-現在まで伝統と革新を担う今日のナミュール

現在ナミュールを支えている職人たちは、ルクセンブルクにお菓子をもたらした老舗の一員として、ニコラ・ナミュールから150年に渡って引き継がれてきた歴史と伝統を何よりも重んじています。
そしてまた、ナミュールを支えた歴代の偉大な菓子職人たちにならって、飽くなき情熱と誇りの上に日々新しい味を求めてその技を磨き続けているのです。

ナミュールオーナー一家

ナミュール社オーナーの
ニッケルスファミリー

  • ナミュールの歩み
  • 80人の職人と世界に一つの工場
  • ルクセンブルク大公国最古参の宮廷商人